水・土壌・遠隔医療プロジェクト

当研究所はBangladeshの砒素汚染対策として、3つの軸での研究を行なっています。持続可能な開発目標(SDGs)の3、6をターゲットにした活動です。

水質や土壌の環境汚染とそれに伴う健康被害を併せてサポートできるシステムの構築ができれば、多くの人命を救うことが可能になります。2017年から複数の研究機関と共同で研究を開始しました。

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1.遠隔医療

無医村の砒素汚染患者に対して都市部の専門医が遠隔医療を行なえるようシステム構築を行ないます。遠隔医療を推進するためには、保健制度の制定・インフラ構築・機器設置・スタッフ教育が一貫性を持って行なわれる必要があります。

2015年:Chandpur地区に遠隔医療行き遠隔医療機器設置とスタッフ教育を行いました。

2017年事業

Bangladesh政府からの依頼で現地の遠隔医療の現状調査を行ないます。

沼田ロータリークラブの基金で現地スタッフの質の向上のための教育を行ないます。

併せて、国内企業との共同研究でアジアの発展途上国で利用可能な遠隔医療システムを開発中です。

2.砒素汚染水対策

2017年:砒素汚染された井戸水を使用しないよう代替飲用水の利用開発を進めます。細菌汚染されている川の水を利用可能にする方法を研究中です。

3.砒素汚染土壌対策

2017年:砒素汚染された土壌により、砒素濃度の高い農作物が流通され、2次被害が進んでいます。農作物が土壌中の砒素の吸収を抑制する方法を研究中です。

 

 


プロジェクト メンバー(一部公開)

  • 本部

 郡 隆之 Takayuki Kori, M.D.,Ph.D.

代表理事(Representative Director),研究所長(DOL)

日本遠隔医療学会 理事、日本遠隔医療協会 副理事長、厚生労働省遠隔医療調査研究班 研究分担者

 

 

K. M. Anwarul Haque, M.D., Ph.D.

主任研究員

Intensive Care and Critical Infectious Diseases Consultant

東京医科大学 微生物学講座 助教

バングラデシュなどアジア地域における耐性菌の疫学的・微生物学的検討や腸管感染症(特にノロウイルス感染症、C.difficile感染症)における感染抑制効果の検討を研究している。

haqamk@gmail.com

 

  • 遠隔医療チーム

内田 毅彦 Takahiro Uchida, M.D., Ph.D., MSc

 

上級研究員

 
株式会社 日本医療機器開発機構 代表取締役
内科・循環器科専門医。ハーバード公衆衛生大学院・ハーバード経営大学院卒業。日本人初の米国食品医薬局医療機器審査官を務める。外資系医療機器メーカーでの経験も有し、医療機器開発のスペシャリスト。臨床ニーズを常に考えた製品開発を行い、臨床試験のデザインからマーケティングまで幅広いグローバル製品の事業化を行う。また、ビジネススクールで経営も学んでいる。さらに、厚生労働省科学研究費補助金事業の治験推進研究事業の実務責任者を務め、公的事業も経験。平成27年度東京大学大学院薬学系研究科非常勤講師。
 

 

嗣江 建栄 Shie Kenei, M.Eng.

遠隔医療アドバイザー

ViewSend ICT株式会社  代表取締役

2015年度  経産省 第1回「攻めのIT経営中小企業百選」受賞

ViewSend ICT株式会社が直近に手がけた遠隔医療プロジェクト

2013年度 参加プロジェクト
経済産業省『課題解決型医療機器等開発事業』プロジェクトリーダ
「医療施設等設備整備費補助金」(群馬県)
日本大学総長特別研究
-遠隔医療システムを活用したアジア基盤型EBM研究の構築-
外務省 「ICTを駆使した医療連携技術協力型実証事業」
(ベトナム社会主義共和国 )
東京都中小企業団体中央会
「ものづくり中小企業・小規模事業者試作開発等支援事業」
沖縄県25年度「クラウドサービス等先行モデル事業開発支援事業」
2014年度 参加プロジェクト
総務省 群馬県前橋市ICT街づくり推進事業
経済産業省『課題解決型医療機器等開発事業』 プロジェクトリーダ

 

宮内 明彦 Akihiko Miyauchi

 

 

国際ロータリー第2840地区

沼田ロータリークラブ会長

ロータリーの目的は、「意義ある事業の基礎として奉仕の理念を奨励し、これを育むことにある」とされており、200以上の国と地域に3万5千を超えるクラブと123万人の会員が、地域社会や国際社会に目を向け国際ネットワークを持つ団体です。沼田ロータリークラブでは、2015年に国際奉仕事業の趣旨である、国際理解、親善、平和を推進するために、会員が行う活動として、ロータリー財団のグローバル補助金を活用し、バングラディッシュでのヒ素撲滅に向けた「ヒ素中毒患者への遠隔医療システム」事業を行いました。この事業には、群馬大学医学部大学院で研究をしていたバングラディッシュ出身の、ハークカンダルカル医師と当クラブ会員との交流がきっかけで、バングラディッシュでのヒ素を撲滅したいとの話からはじまり、遠隔医療システムではViewSend ICT株式会社嗣江社長からシステムの無償提供、日本側医師として、沼田ロータリークラブの所在地である沼田市内利根中央病院の郡隆之外科部長が日本遠隔医療学会の理事であったことも大きな力となり、この事業が完成したことと考えております。今後は、遠隔医療システムを活用する医師および医療関係者、システム(IT)従事者の育成が急務と考え、ロータリー財団の職業研修チーム制度を活用し、皆様のお力を借りながら、本事業の推進を図っていきたいと考えております。

 

 

津久井 功 Isao Tsukui

 

 

国際ロータリー第2840地区グローバル補助金委員会 委員長

沼田ロータリークラブ理事・国際奉仕委員長

株式会社グリフエデュケーション代表取締役

一般社団法人地域教育研究所代表理事

非特定営利法人子ども大学ぐんま代表理事

利根沼田教育委員会教育委員

学校法人平方学園監事

非営利特定法人ザスパクサツスポーツクラブ理事

J-リーグキャリア・デザイン・サポートファシリテーター

2011年9月23日に沼田ロータリークラブとしてハーク医師に初めて会い、バングラディッシュの医療の現状とヒ素中毒の問題を初めて知りました。田舎にいる患者が医師不足のため診察を受けられない状況を解決するために、遠隔医療による診察ができる体制を整えるプロジェクトを立ち上げました。日本遠隔医療学会に相談したところ、専門医の郡先生を紹介されました。2013年7月24日にグローバル補助金の申請をし、事業がスタートし2015年6月16日にこのプロジェクトは無事終了しました。沢山の患者が診察を受けられるようになり、バングラディッシュに貢献できたことをうれしく思います。次の課題は医師と医療従事者の育成です。郡医師、ハーク医師の力を借りて現地スタッフに職業訓練を行いバングラディッシュの医療技術力の向上のために係っていく予定です。関係者の皆様よろしくお願いいたします。

 

 

・水質・土壌改善チーム

森 勝伸 Masanobu Mori, Dr. Earth Environmental
Science

環境化学アドバイザー

 

高知大学教育研究部総合科学系複合領域科学部門 教授

研究分野:水質浄化、イオンクロマトグラフィー、 無機分離化学

職歴:2001-2004 (独)産業技術総合研究所セラミックス部門・博士特別研究員、2005-2007群馬大学工学部応用化学・材料化学科・助教授、2007-2013群馬大学大学院工学研究科応用化学・生物化学専攻・准教授、2007-2008 テキサス大学アーリントン校(アメリカ)・visiting professor、2013-2016群馬大学大学院理工学府環境創生部門・准教授、2017-  現職。受賞歴 2009年度日本分析化学会・先端分析技術賞CERI賞受賞 他 学会賞3件、講演賞2件、論文賞2件受賞。

関連特許:超音波利用による土壌中のセシウムの脱離抽出方法(特願2014-138104/特開2016-004036)、カドミウム吸収抑制資材及びこれを用いた作物の栽培方法(特願2014-042376/特開2015-168710)、重金属分析装置及び重金属の分析方法(特許第5817372号 (平成27年10月9日))、重金属含有土壌における作物栽培方法(特願2009-111750/特開2010-137123)、ミネラル成分供給剤及び該供給剤を用いた水の処理方法(特願2008-313189/特開2009-291190)、他7件

 

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